
こんにちは。株式会社BooSTの畠山です。
今回は「ウォーキングでサルコペニアは予防できるの?」についてお話しをさせていただきます。
参考文献
今回は「イチからわかる!サルコペニア Q&A」を参考にさせていただきました。
筆者は筑波大学 山田 実氏です。
リンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
https://www2.human.tsukuba.ac.jp/faculty_j/yamada-minoru
はじめに
今回は、ウォーキングでサルコペニアを予防できるのか質問を受けたので解説をしたいと思います。
結論から申し上げると、ウォーキングでサルコペニアを予防できるか調査した論文は存在せず、医学的根拠(Evidence Based Medicine:EBM)に基付いた解答はできません。
そもそもサルコペニアの予防を目的とした研究がございませんでした。
一般的に高齢者に対する筋力増強訓練は、低頻度・低負荷で十分だと考えられています。
継続的な運動を行うことを最優先に考えることが重要となります。
この原則に則ると、ウォーキングは最低限の筋力を維持することに寄与する可能性があります。
また、ウォーキングは体幹や下肢の抗重力筋を中心に多くの骨格筋を動員する全身運動です。
姿勢保持や歩行を遂行する抗重力筋は加齢による退行性変化の影響を受けやすいため、ウォーキングによって退行性変化の進行を予防できる可能性があります。
ウォーキングの一工夫
ウォーキングは実施する負荷量によって効果が大きく変化すると考えられています。
負荷量の例
・傾斜:階段・坂道>平地
・スピード:遅い<早い
高齢者を対象に、ウォーキング実施することによる骨格筋への効果を検証した報告があります。
この報告では、ウォーキングを行うことで、骨格筋量が増加する効果が示されています。
特に身体活動量が低下している高齢者の方は効果が得られやすいことが報告されています。
また、サルコペニアの予防or治療の目的によって、運動後に蛋白質を摂取する必要があります。
予防の場合は、サプリメントで蛋白質を追加して摂取する有用性は認められていません。
治療の場合は、蛋白質を補助的に摂取する有用性が認められています。
運動と栄養を過不足なく実施することはサルコペニアの予防や治療に寄与します。
併せて読みたい記事
↓サルコペニアの予防と治療の違いを解説!〜継続は力なり〜↓
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歩数計の活用
一般的にウォーキングは慣化しやすい運動だと言われています。
家族や友人とコミュニケーションを取りながらウォーキングに取り組むことで、精神面の安定も期待ができるため一石二鳥です。
どうしても挫折しそうな方は、歩数計を活用して日々の活動や歩数を記録することでモチベーションを維持できます。
また、医療機関を受診した際に医師や理学療法士に記録を確認してもらい、フィードバックを受けることで振り返りを行うことができ、非常に有用な手段です。
おわりに
ウォーキングでサルコペニアを予防できるかに関しては、医学的根拠(Evidence Based Medicine:EBM)に基付いた解答はできません。
しかし、ウォーキングはサルコペニアの予防に繋がる可能性が示唆されており、対象者の年齢によって筋力や骨格筋量の維持・改善が期待できます。
手首などに装着するwearable deviceは運動の記録や、健康管理ができ、非常に便利です。
目的によって購入すべき商品が異なるため、当社にご相談ください!
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