こんにちは。BooSTの畠山です。
今回は「サルコペニアの原因は?〜慢性炎症が骨格筋を破壊する!?〜」についてお話しをさせていただきます。
参考文献
今回は「イチからわかる!サルコペニア Q&A」を参考にさせていただきました。
筆者は筑波大学 山田 実氏です。
リンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
https://www2.human.tsukuba.ac.jp/faculty_j/yamada-minoru
はじめに
サルコペニアは複合的な要因により重症化し、有害健康転帰に甚大な影響を与えます。
治療を開始する時間が早いほど予後は良好となりますが、検査には勇気が必要ですよね…
私は、頭痛が続いており、不安な気持ちでいっぱいでしたが、勇気を出してMRI(Magnetic Resonance Imaging:MRI)を撮影してきました。
異常がないとわかった時の安心感は計り知れないものでした。
今回は運動器のプロフェッショナルである理学療法士がサルコペニアの発症原因にフォーカスを当てて解説します。
サルコペニアの分類
サルコペニアは2種類に分類されます。
一次性サルコペニア ▷ 加齢が原因となるもの
二次性サルコペニア ▷ 加齢以外の原因が原因になるもの
しかし、高齢者はⅡ型糖尿病や慢性閉塞性肺疾患など、何らかの慢性疾患を合併している割合が非常に多いのが現状です。
両者を明確に区別することは非常に困難なので、慢性疾患への治療と並行してサルコペニアの治療を行うという考え方が重要となります。
一次性サルコペニアが進行する原因
高齢者は以下の原因により骨格筋量が減少しやすい状態にあります。
・アポトーシス(apoptosis)によるコード化された細胞死
・運動単位(Motor Unit:MU)の減少
・活動量の減少
・サテライト細胞の減少
・酸性ストレス
・低栄養
・白筋線維(typeⅡ線維)の減少
・慢性炎症
・ホルモンの変化 など…
特に慢性炎症はサルコペニアが進行する直接的な原因となります。
慢性的に炎症が生じると、炎症細胞によって組織が傷害される時間が長引くことを意味します。
消耗性疾患と称される“悪性新生物”や“感染性疾患”などは、骨格筋の萎縮が急速に進行し、最終的に有害健康転帰(adverse health outcomes)に大きな影響を及ぼします。
有害健康転帰とは、転倒、入院、要介護への移行、死亡など、健康に有害となるイベンが発生することを指します。
高齢者は栄養や活動量などの可逆的な因子を改善してもサルコペニアが改善しない場合があります。
その際は、血液検査や腫瘍マーカー検査などで徹底的に検査して原因となる疾患を特定することをお勧めします。
治療を開始する時間が早いほど、予後は良好となります。
おわりに
サルコペニアには、加齢による退行性変化が原因となる一次性サルコペニアと、何らかの疾患が原因となる二次性サルコペニアがあります。
発症原因には複合的な原因が関連しているため、原因を1つに絞ることは不可能です。
治療を開始する時間がなるべく早い方が予後が良好となります。
最初にMRI検査をした話をしましたが、知人の理学療法士(Physical Therapist:PT)に相談したことがきっかけで病院を受診しました。
1人で抱え込まず、誰かに相談するだけでも気持ちが軽くなります。
BooSTは合同会社MYSと連携して訪問リハビリテーションを提供しています。
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