
こんにちは。株式会社BooSTの畠山です。
今回は「高齢者の筋力UPに必要な運動とは?〜有酸素運動も効果的〜」についてお話しをさせていただきます。
参考文献
今回は「イチからわかる!サルコペニア Q&A」を参考にさせていただきました。
筆者は筑波大学 山田 実氏です。
リンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
https://www2.human.tsukuba.ac.jp/faculty_j/yamada-minoru
はじめに
私は、地方自治体や地域の高齢者の方々を対象に運動の指導を行う機会をいただくことがあります。
併せて読みたい記事
↓長与町の健康推進ボランティア団体の方々に講義を行いました!↓
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前回の記事でも解説させていただきましたが、健康に関心や興味がある方からは、運動の期間・時間・頻度・負荷量の設定についての質問が9割を占めている印象があります。
その中でも、筋力に関する質問は確実に受けます。
今回は、高齢者の方の筋力UPについて解説をさせていただきます。
高齢者の筋力UP
高齢者の方は、筋力増強訓練や有酸素運動などの種目に関わらず、運動を継続的に実施できるかが重要だと考えられています。
高齢者を対象とした運動の介入に関する151つの論文のmeta-analysisから、筋力増強訓練、バランス訓練、有酸素運動などの実施により、骨格筋量増加や筋力増強が得られることが判明しました。
meta-analysisとは、類似している複数の研究の結果を統合し、ある要因が特定の疾患と関連性があるか解析する方法です。
一般的に筋力UPには筋力増強訓練が必要だと認識されていますが、高齢者の方は筋力増強訓練以外の運動でも効果が得られる可能性があります。
サルコペニアの予防や治療を目的に運動を実施する際には“継続”が重要な要素となります。
まずは特定の運動種目に固執せず、継続的に実施できそうな運動を探求する方が得策だと思います。
しかし、やはり筋力UPの効果が得られやすい運動は筋力増強訓練に間違いがないことも事実です。
高齢者の方に対しては、筋力増強訓練を含むプログラムの実施が理想です。
前述のmeta-analysisでは、運動種目別の効果の検証もされています。
筋力増強や骨格筋量増加が目的であれば、筋力増強訓練が最も効果が得られるトレーニングであることに疑いの余地はありません。
そのため、サルコペニアやフレイルなどの各ガイドラインの中でも筋力増強訓練を実施することが推奨されています。
有酸素運動ではtypeⅠ線維が、筋力増強訓練ではtypeⅡ線維が選択的に強化される印象がありますが、高齢者の場合には該当する結果以上の効果が得られる可能性があります。
実際に、有酸素運動でもtypeⅠ線維もtypeⅡ線維も増加する結果が得られています。
typeⅠ線維とtypeⅡ線維の違いは以下の記事を参考にしてください。
併せて読みたい記事
↓猫背の原因は〇〇○筋が原因!?〜理学療法士が”歩行”にこだわる理由〜
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おわりに
今回は、高齢者の方の筋力UPについて解説をさせていただきました。
高齢者の方は、運動の種目ではなく、運動の継続が重要だと考えられています。
しかし、筋力UPの効果が得られやすい運動は筋力増強訓練であることは間違いありません。
各対象者のの状態を評価し、運動の期間・時間・頻度・負荷量を設定することが理想です。
当社では、負荷量の設定にお困りの方のご相談にも乗っております。
健康への関心や興味がある方からのご応募お待ちしております!
BooSTは合同会社MYSと連携して訪問リハビリテーションを提供しています。
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