
こんにちは。
株式会社BooSTの畠山です。
2月11日(火)にSEA BASE しららがはまで開催された終活のイベントに参加させていただきました。
和気藹々とした雰囲気の中で開催され、非常に活気に溢れたイベントでした。
五島市 長寿介護課 在宅医療介護連携相談センターの担当者が講師を務めており、ACPの話題を中心に五島市の現状を交えて講義をされていました。
イベントには多くの地域の高齢者の方が参加していました。
講義後には、参加者が質問できる時間もあり、具体的な疑問を解決する機会が設けられていました。
イベントの最後には五島市が発行している「ちゃんここノート」が配布されました。
ACPに関する調査
厚生労働省が発表している「令和4年度 人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査の結果について(報告)」において、日本のAdvance care planning(ACP)に関する調査を行なわれています。
▷令和4年度 人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査の結果について(報告)
○ACPの認知度に関する調査
「よく知っている」と回答した割合は、一般国民は5.9%(平成29年度:3.3%)、医療従事者は45.9%(平成29年度:22.4%)となっており、一般国民と医療従事者の間には認知度の差があります。
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○ACPの実施率に関する調査
次に、人生の最期における医療について考えたことがあるかという質問について、一般国民は51.9%(平成29年度:59.3%)、医療従事者は82.2%(平成29年度:88.6%)となっており、こちらも一般国民と医療従事者の間に差があります。
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○ACPの実施に関する賛否の割合の調査
最後に、ACPに賛成している割合は一般国民で57.3%(平成29年度:64.9%)、医師は76.1%(平成29年度:75.9%)、看護師は87.0%(平成29年度:76.7%)、ケアマネジャーは81.8%となっています。
やはり一般国民と医療従事者の間には差があります。
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まだまだACPの普及には時間がかかりそうな印象を受けました。
まずは医療従事者が正確な知識を持ち、適切な対応を行うことが重要だと感じました。
ちゃんここノート
五島市が発行している「ちゃんここノート」をご存知でしょうか?
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私は今回のイベントで初めて認知しました。
○ちゃんここノートの目的
・医療機関やケアマネージャーと医療や介護の情報を共有することで、症状の変化を早期発見・治療し、自宅で安心して生活を送る。
・緊急時の連絡先を一覧して整理できる。
・ご本人・ご家族が経過や症状を把握して自己管理する。
・重篤な急性疾患を発症した場合、医療機関に必要な情報を伝達でき、治療の方針を決定できる。
・生活状況を把握することで必要なサービスを過不足なく提供する。 など…
○ちゃんここノートの対象者
・在宅医療が必要な方
・総合事業対象者
・要支援・要介護認定を受けている方
緊急連絡先や血圧などが記載されているノートがあると、スムーズに治療の方針を決定することができ、適切な治療を提供することが可能です。
命に関する話題に真摯に向き合うことは非常に有意義な時間となると思います。
しかし、参加者の方々が「家族に怒られる」、「気分が乗らない」、「なかなかペンが進まない」などと口にされていました。
まずはACPに対する認識を変え、本人だけでなく、ご家族の方の理解も必要だと感じました。
さいごに
今回のイベントで五島市長寿介護課の担当者とお話しをさせていただき、まだまだ課題が山積みであることを実感しました。
我々は生きている限り命の保障をされることはありません。
年代に関係なく意思を形に残すことは非常に重要だと感じました。
五島市でどのような活動をしたらいいか模索しながら普及に貢献したいと思っています。
もし、ご興味がある方はお気軽にご連絡ください。