令和5年3月1日(水)、2日(木)と、2日間に渡って開催された「足関節の底背屈および回内外動作を提供する関節可動域訓練装置の試作と評価」という名目の大阪工業大学と広島国際大学の共同研究会に参加してきました。
2日目は長崎市に会場を移して実施されました。
本日は、株式会社長崎かなえの松浦浩太朗氏も参加して研究が行われました。
松浦さんは広島国際大学の森永先生に師事していた経験があり、現在は長崎県で義肢装具士として活躍していらっしゃいます。
私は、約9年前に長崎市のクリニックで手術を受け、リハビリテーションに励んでいた経験があります。その際、同社の義肢装具士の方から装具を作成していただきました。高校生の頃にお世話になった会社の方と研究に携わっているということは不思議な感覚でしたが、感慨深いものがありました。
株式会社かなえ様のリンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
研究の内容と流れ
前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
2日目は、研究の内容や流れを紹介したいと思います。
①評価
<足関節・足部の関節可動域測定>
本日も理学療法士として実験前と実験後の足関節と足部の関節可動域の測定を担当しました。
昨日の経験もあり、研究はスムーズに進行しましたが、評価の順番が回ってくるスピードも半端なかったです。
しかし、昨日より心の余裕があり、被験者の方々とも笑顔で会話しながら実施できました。
合計で11名、計33回の測定を無事に終えることができました。病院に勤務していた時でも1日でこんな人数の測定をした経験はありません。今日もよく眠れそうです!
<サーモグラフィーによる下腿の変化>
サーモグラフィーは手軽さが魅力の1つです。
しかし、評価においては季節により気温が変動する点や、空調による室温の変化を統一しなければならないので、結果の解釈が難しい場合があります。
今回は室温を一定に維持した状態で環境因子を可能な限り除外することに努めて使用しました。
<Wiiボードによる重心動揺の変化>
重心動揺の測定には一斉を風靡したWiiボードが活用されていました。
最初は驚きましたが、非常に精度が高く、いい仕事をしてくれます。
スポーツの練習や介護予防の運動の効果を比較するには最適なツールです。フィードバックがその場で可能な点も魅力の1つです。
中古で約3000円で購入できたので、即購入しました。様々な場面で活躍してくれることに期待が膨らませながら到着を待ちます。
②大阪工業大学が開発している装置での関節可動域訓練
空気圧をコントロールすることで関節の運動を誘導する機器です。
これにより、(1)背屈・底屈、(2)内転・外転、(3)内がえし・外がえしの三次元的な動きに対応することが可能となります。
病院に勤務していた頃は医療的な意見しか出てこないので、偏った考えとなります。それは、非常に危険だと思っていました。実際に何度も失敗しました。
今回の研究は予防がテーマでしたが、議論をしている内に課題も見えてきました。
様々な職種がディベートすることで、様々な視点からの意見が出てきます。まとめる作業は苦労しますが、偏った意見にならない点は非常に有効だと感じました。また、新しい視点から物事を見れるようになる点も成長につながると感じました。
私も理学療法士の視点から意見を述べさせていただきました。
5月を目処に大阪工業大学にお邪魔する予定ですので、その際にどのように反映されいているか楽しみです。
③再評価
④e-Assiによる運動
株式会社e-エクササイズの代表である松浦氏により考案された運動のパッケージがe-Assiです。
下肢に刺激を加えた運動に取り組むことで、末梢の温度上昇や、脳血流量の増加が検証されています。材質はダンボールを使用しており、裸足で運動に取り組むことで効率が上がります。
実際に医師が効果を認めており、長崎県を中心に話題となっています。
株式会社e-エクササイズのリンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
(5)再評価
感想
2日間で様々なことを学ぶことができました。
このような機会をいただいた株式会社e-エクササイズの松浦亜紀子氏に感謝申し上げます。
そして、大阪工業大学の谷口先生、広島国際大学の森永先生、今後ともよろしくお願い致します。
今後の目標
今回の研究は、BooSTとしても論文として発表したいと考えております。
しかし、研究テーマや被験者の絞り込みをより詳細に行う必要があります。
発表できるのはまだ先の見通しです。完成した際はお知らせしますので、楽しみにお待ちください。
また、新しいチャレンジも計画しております。そちらもお楽しみにお待ちください。
それでは、次回のブログでお会いしましょう。