こんにちは。
株式会社BooSTの畠山です。
今回は「Advance care planningって何?〜高齢化社会への対応〜」についてお話しをします。
参考文献
今回は「理学療法ジャーナル Vol.57 No.10」を参考にさせていただきました。
筆者は筑波大学 医師 木沢 義之氏です。
木沢先生は、特定非営利活動法人 日本緩和医学会(Japanese Society for Palliative Medicine)の理事長です。
このような権威ある方が理学療法ジャーナルに寄稿していただけるのは感銘を受けました。
はじめに
Advance Care Planning(ACP)という言葉を耳にしたことはありますか?
日本語では「人生会議」と称されています。
ACPは2018年の「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に概念が盛り込まれたことで、一気に知名度が上がりました。
▷人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
がん診療連携拠点病院や、地域包括ケア病棟においてACPを実施できる体制をとることが義務付けられ、医療体制の整備基準や、診療報酬と関連付けられたことが理由です。
五島市は、2025年に生産年齢人口と老年人口が並ぶことが推計されています。
このような状況から、ACPの概念に則り、高齢者との関わり方をアップデートする必要があります。
▽五島市
今回は、ACPの基本的な概念について説明を致します。
日本医師会がACPの概念について分かりやすく説明をしているので、参考にされてください。
ACPの定義
ACPの定義を紹介します。
ACPの定義は3文から構成されており、それぞれを解説しながら進めていきます。
(1)ACPとは、必要に応じて信頼関係のある医療・ケアチーム等の支援を受けながら、本人が現在の健康状態や今後の生き方、さらには今後受けたい医療・ケアについて考え(将来の心づもりをして)、家族等と話し合うことです。
本文がACPの定義の部分です。
ACPは本人や家族と将来の医療やケアの方針を話し合いを指すものです。
医療従事者は支援者としての役割を果たすという点が重要なポイントです。
つまり、医療機関や介護施設内だけの人間関係だけで完結せず、地域の企業と連携して、その人らしい人生を実現するための支援を行う体制の構築が重要ということになります。
(2)特に将来の心づもりについて言葉にすることが困難になりつつある人、言葉にすることを躊躇する人、話し合う家族等がいない人に対して、医療・ケアチーム等はその人に適した支援を行い、本人の価値観を最大限くみ取るための対話を重ねていく必要があります。
ACPは本人の心理状態や認知機能を考慮して、話し合うタイミングや内容を考慮する必要があります。
状況によっては話し合わないことも選択肢となります。
(3)本人が自分で意思決定することが困難になったときに、将来の心づもりについてこれまで本人が表明してきた内容に基づいて、家族等と医療・ケアチーム等とが話し合いを行い、本人お価値観を尊重し、本人の意思を反映させた医療・ケアを実現することを目的とします。
ACPは本人の価値観を治療やケアに反映させることが目的です。
また、本人が意思決定能力を失った場合、ACPの話し合いに基づいて本人の治療・ケアに関する意向を推定することも目的の1つとなります。
まとめ
以上から、ACPは病気の経過や予後に備えて、本人の価値観を今後の治療・ケアの内容などに反映するための話し合いのことを指します。
その話し合いは強制されるべきではなく、本人お心理状態や認知機能に応じて適切なタイミングと内容で行うことが重要であると考えられています。
本人の意思や価値観が記録に残されていない状態だと、病気が進行して意思を形にできなくなった際に家族が途方に暮れる原因となります。
あなたの後悔のない人生を送るために、当社も最大限に協力させていただきます。
医療機関や介護施設では実現できないサービスを提供できる点が当社の強みだと思っています。
お気軽にご相談ください!