【医療・介護講座】サルコペニアの予防と治療の違いを解説!〜継続は力なり〜

【医療・介護講座】サルコペニアの予防と治療の違いを解説!〜継続は力なり〜

こんにちは。株式会社BooSTの畠山です。

今回は「サルコペニアの予防と治療の違いを解説!〜継続は力なり〜」についてお話しをさせていただきます。

参考文献

今回は「イチからわかる!サルコペニア Q&A」を参考にさせていただきました。

筆者は筑波大学 山田 実氏です。

リンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。

https://www2.human.tsukuba.ac.jp/faculty_j/yamada-minoru

はじめに

以前の記事でもサルコペニアの予防や治療についてお伝えしました。

今回の記事では、サルコペニアの予防や治療を深掘りしていきたいと思います。

併せて読みたい記事

↓ズバリ!サルコペニアの予防には運動と食事の改善が必須!↓

骨格筋量の生理学

骨と同様に、骨格筋も新陳代謝を行なっています。

骨格筋は、蛋白質(protein)の合成と分解による新陳代謝(turnover)を繰り返しています。

新陳代謝には運動と蛋白質の摂取が必要です。

加齢に伴い、骨格筋の蛋白質は合成<分解となるため、骨格筋量が減少する原因となります。

骨格筋の蛋白質の合成を促進するためには、適度な運動による筋収縮と、蛋白質の摂取が重要であり、運動と食事を過不足なく実施することが重要となります。

16〜64歳の生産年齢人口世代では、意識しなくとも、日常生活の中である程度の身体活動量を確保でき、3回/日の食事を摂取することができます。

しかし、65歳以上の老年人口世代では、運動と食事を意識的に実施しなければ、骨格筋の蛋白質の合成<分解という関係は改善されない状態に陥ります。

そのため、生産年齢人口世代と同様の感覚で生活を送ると、骨格筋量は減少してしまい、サルコペニアを発症し、日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL)が低下する原因となります。

サルコペニアを改善する方法

サルコペニアを改善するための近道は健康的な“運動”と“食事”の改善です。

自分でも当たり障りがないことを言っていると思いますが、生活習慣の改善は非常に効果的です。

現時点で、サルコペニアの予防と治療の柱は運動と栄養とされています。

日常的な運動と栄養を改善することで、筋力増強と、骨格筋量増加という結果が得られています。

そのため、運動の実施後は、通常の食事に加えて蛋白質を補助的に摂取することが推奨されています。

しかし、サプリメントなどを活用して蛋白質を摂取するような指導は必要ではないとされています。

つまり、サルコペニアの予防or治療により、蛋白質の摂取を調整する必要があります。

予防の場合は、サプリメントで蛋白質を追加して摂取する有用性は認められていません。

治療の場合は、蛋白質を補助的に摂取する有用性が認められています。

これには、ADLが自立している高齢者の方は、食事の中から蛋白質を摂取することができていると予想されているため、上乗せ効果が得られにくいと考えられていることが理由です。

おわりに

生活習慣の改善には根気が必要です。

私が医療機関で治療に携わっている時には、病院で改善して退院した方でも、自宅では元通りの生活に戻り再入院が必要となる方が後を絶ちませんでした。

病院では生活習慣が矯正されることでストレスが蓄積し、自宅では反動的にストレスを解消するという心理が働くことが原因です。

無理のない範囲で、小さな目標を設定し、毎日継続することが大切だと思います。

株式BooSTは合同会社MYSと連携して訪問リハビリテーションを提供しています。

五島市にお住まいの方はこちらのホームページもご覧ください。

訪問看護ステーションせいな