こんにちは。BooSTの畠山です。
今回は「40〜50歳が人生のピーク〜あなたは寝たきりになる人?ならない人?〜」についてお話しをさせていただきます。
参考文献
今回は「イチからわかる!サルコペニア Q&A」を参考にさせていただきました。
筆者は筑波大学 山田 実氏です。
リンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
https://www2.human.tsukuba.ac.jp/faculty_j/yamada-minoru
はじめに
サルコペニアは“筋力低下”と“骨格筋量減少”の両者を合併している状態を指します。
ヒトは加齢による退行性変化により、骨格筋量が減少し、有害健康転帰(adverse health outcomes)に大きな影響を及ぼします。
有害健康転帰とは、転倒、入院、要介護への移行、死亡など、健康に有害となるイベンが発生することを指します。
なぜ高齢者は骨格筋量が減少するのでしょうか?
今回は運動器のプロフェッショナルである理学療法士が骨格筋量が減少する普遍的な原因をピックアップして解説します。
骨格筋量が減少する原因(1)
骨格筋は蛋白質で構成されています。
骨格筋は日常的に合成(同化)と分解(異化)が行われています。
ターンオーバーは約1.8%/日とされており、全身の骨格筋は約55日で完全に入れ替わる計算です。
骨格筋量を維持するには、ターンオーバーのバランスが一定に維持する必要があります。
しかし、高齢者は退行性変化により蛋白質の“同化抵抗性”が認められるようになり、骨格筋の合成能が低下するような反応を示すようになります。
では、具体的にどの程度の減少率を示すようになるのでしょうか?
骨格筋量は40〜50歳から約1%/年の減少が生じると報告されています。
同化抵抗性は食事とレジスタンストレーニングによって改善することが報告されているため、生活習慣を見直して予防に努めることをオススメします。
骨格筋量が減少する原因(2)
サルコペニアの有病率は、女性と比較して男性の方が多い傾向にあります。
男性は“テストステロン(testosterone)”というホルモンが分泌されています。
テストステロンは骨格筋の発達を促進する作用があります。
加齢による退行性変化により、テストステロンの分泌量が低下することで骨格筋の減少を助長するため、
サルコペニアの有病率は、女性は約2.3〜11.7%対して、男性は約2.5〜28.0%と報告されています。
サルコペニアの有病率を有病者数に換算すると女性は約93万〜421万人、男性は90万〜1008万人が発症していることになります。
令和3年度の平均寿命は女性は87.57歳、男性は81.47歳となっており、約6歳の差があります。
サルコペニアと有害健康転帰(adverse health outcomes)の関連性が否定できない結果だと言えます。
男性はこの機会に運動習慣と食習慣を見直してみませんか?
最初から高い目標に設定する必要はありません。
1日の中で小さな目標を設定して継続的に取り組むことでポジティブな結果になります。
私は、気が向いた時にウォーキングに出かけて気分をリフレッシュさせています。
おわりに
今回は、骨格筋量が減少する普遍的な原因にフォーカスを当てて解説しました。
キーワードは“同化抵抗性”と“テストステロン”です。
運動習慣と食習慣を改善することでサルコペニアの発症を予防できます。
簡単なことではないので、まずは以下のような小さな目標から取り組んでみて下さい。
・ウォーキングに出かける
・草むしりをする
・掃除機をかける
・トイレをピカピカにする
・浴室を掃除する
BooSTは合同会社MYSと連携して訪問リハビリテーションを提供しています。
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