こんにちは。BooSTの畠山です。
今回は「生存率は筋力に左右される?〜1日10分の運動から始めよう〜」についてお話しをさせていただきます。
参考文献
今回は「イチからわかる!サルコペニア Q&A」を参考にさせていただきました。
筆者は筑波大学 山田 実氏です。
リンクを記載しますので、詳細を知りたい方はご参照ください。
https://www2.human.tsukuba.ac.jp/faculty_j/yamada-minoru
はじめに
サルコペニアもダイナペニアも有害健康転帰(adverse health outcomes)に大きな影響を及ぼします。
有害健康転帰とは、転倒、入院、要介護への移行、死亡など、健康に有害となるイベンが発生することを指します。
では、具体的に何が原因で有害健康転帰を惹起するのでしょうか?
今回は運動器のプロフェッショナルである理学療法士がサルコペニアと生存率との関連にフォーカスを当てて解説します。
併せて読みたい記事
↓サルコペニアに関する記事↓
↓ダイナペニアに関する記事↓
有害健康転帰を惹起する原因
サルコペニアとダイナぺニアの違いを説明できますか?
私は、学生の頃は説明ができませんでした。
両者には明確な違いがあります。
表にすると一瞬で理解できます。
○サルコペニア
“筋力低下”と“骨格筋量減少”の両者を合併している状態を指します。
○ダイナペニア
“筋力低下”のみの状態を指します。
どちらも有害健康転帰の発生に大きな影響を及ぼすことは様々な研究により報告されています。
では、具体的に何が原因となるのでしょうか?
サルコペニアとダイナぺニアの間に生存率の有意差は認められません。
そのため、両者に共通している“筋力”が生存率に影響していると考えられます。
高齢者は退行性変化により骨格筋量は減少します。
サルコペニアやダイナペニアを発症するのは自然な流れです。
生存率を改善するためには“筋力”の適切な評価と治療が鍵となります。
現在は握力や等速性膝関節伸展筋力による測定が推奨されています。
いずれも量的評価であるため、前後の比較を行うことには長けています。
地域のサロンなどで定期的に測定会を開催して経過を追うことで以下のメリットがあります。
・効果を判定できる。
・サルコペニアやダイナペニアの発症を予防できる。
・参加者同士で比較することでモチベーションを維持できる。
サロンで効果的な運動を行い、筋力の維持に努めることが健康寿命の延伸に繋がります。
“筋トレ部”を発足するのも面白い取り組みになりそうですね。
おわりに
サルコペニアとダイナペニアはどちらも有害健康転帰を発症するリスク因子となります。
両者の間に生存率の有意差は認められないため、共通項である“筋力”に重点を置いた取り組みが重要であることを示唆しています。
定期的に理学療法士に協力を要請するのも1つの手段なので、是非BooSTをお呼びください!
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